SSブログ

敵に塩を送る [教育]

うちの高1になる娘がチアリーダーに立候補したらしく、甲子園への切符を賭けた予選が始まった応援席で、選手とは違う戦いをしていることだろう。

高3になる息子の高校の応援を最初から最後まで応援団に混じってしたのだが(TVにも写っていたらしい、笑)、高校野球の良さは日本の伝統文化の継承にある・・・と感じた。

戦国時代の合戦は、まずは・・・「我こそは、どこぞの国の何がし」であると双方が名乗り、合図をもって戦いに挑む。 

また、戦国時代、上杉謙信が、敵将武田信玄の領国の甲斐が塩の不足に苦しんでいるのを知り、塩を送らせた故事から、敵の弱みにつけこまず、逆にその苦境から救う。。。という「敵に塩を送る」という言葉もある。

試合開始前に双方の応援団が挨拶をし、応援を披露し合い、エールの交換をする。

試合中は攻撃の際のみ応援団やチアリーダー、吹奏楽が自陣の応援をし、守りの時はおとなしく見守る。

5回のグランド整備の間に、相手チームの健闘を称えるエールの交換を行う。

そして試合終了後は、勝ったチームは相手チームの健闘を称え、負けたチームは勝ったチームの栄誉を祝し、再びエールを送る。

これは素晴らしい学びである。

高校によっては全校生徒で応援に来る場合もあれば、1年生は強制的に、その他は任意という場合もある。戦国時代は教科書しか知らなくても、似たことを体験しているのである。

選手だけでなく、応援団も共に喜び、悲しみ、苦しみ、楽しんでいるのである。しかも負けたら終わり。

そして3年生は引退。まさに引導を皆で渡すのである。

負けたうちの息子も応援団へ整列してからの一礼の後、泣いていた。

負けたチームにとっては葬式の儀式である。しかし新チームとして生まれ変わる出産の儀式でもあるのだ。

実に素晴らしい日本的な伝統文化である。

47都道府県の代表校が出場する甲子園大会でも、全然知らない高校や生徒なのに、自分の県の高校だけは気になるし、応援してしまう。戦国時代の遺伝子が残っているのかもしれない。

今年は高校野球大会が始まって100年ということらしいが、戦国時代から考えると400年の歴史のある高校野球ともいえる。

夏は始まったばかり、歴史ある高校野球を今年も楽しみましょう!


nice!(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

nice!の受付は締め切りました

Facebook コメント

トラックバック 0