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お米購入者向け新聞(8月号) [社会]

お米を買ってくれる友人の娘さん向け(当時小学生、今は大学生)に新聞を発行していますが、ここでも公開します。
6月末の観測史上再も遅い梅雨入りから、山口県はあっという間に梅雨が明けました。というのも水不足が心配されますので、、益々今年のお米が出来るのか?と不安になっておりました。しかし、梅雨入りが遅くとも、降る降雨量の総量は変わらないという話も聞くので(確かに短い期間ではありますが、かなり降りましたので)安心しました。
山口県には厚狭という地域(下関方面)に3年寝太郎で有名な『寝太郎堰(ねたろうぜき)』というのがあります。水路を調整する関門のようなものです。
この話は・・・丘の上の小屋で寝てばかりで何もしない太郎という若者がいました。皆が田んぼを耕したり、田植えをしたりするのにも全く手伝おうともせず、寝てばかりの日々。お母さんが一日に何度かおむすびの差し入れをするも、近所の人から白い目で見られるので、夜皆が寝静まってからこっそりと丘に上がる始末。(どんな子供だろうが、お母さんの愛情を感じます。この状況は今で言う引きこもりですね。)近所の子供たちからも『寝太郎』と石を投げつけられ、バカにされる程。3年経ったある夏の事。その年は雨が少なく日照りが続き、稲も枯れかけの状態。雨乞いをするも、村人たちは『何もしない寝太郎が居るから神様がお怒りになったのだ!』と若い衆達で夜中、寝太郎を殺す計画を立てます。
(『生け贄』いけにえとか『人柱』という風習や考えが野蛮な昔にはありました。岩国市のアーチ型の橋『錦帯橋』も橋が流される度に地元の若い衆が人柱となり埋まっているそうです。小学校の時、バス遠足で聞かされましたので今でもこうして覚えています。)
襲撃の夜、いつものように小便に出てきた寝太郎の後を追い掛けます。でも、いつもと様子が違い、丘の上の大きな岩を動かそうとしているではないですか?若い衆達もしばらくその様子を見守ります。当初ビクともしなかった大きな岩が動き始め、丘の上から川に向かって転がり始めました。川の上流には水が流れており、ただ寝太郎達が住む村には水が行き渡らないだけだったのです。それを毎夜毎夜寝太郎は小便をする度にいい知恵は無いかと考えていたのです。その転がり落ちた岩が川の上流からの水の流れを変え、寝太郎の住む村に水が流れ始めました。それからというもの、水不足で困ることが無くなったとのこと。『寝太郎さまのお蔭だ!』ということで、それ以降も寝続ける寝太郎の事を『何かいい知恵を考えているに違いない』と村人皆が交代で差し入れをするようになったとさ・・・。(おしまい)
こちらも似た状況があり、10数年前に土砂崩れで大きな岩が水路がふさいでいたのが、事前の我流による整備により、復活した兆しがあるので3年寝太郎君の気分でしっかり寝ています。一旦、水の道が変わると変更は難しいと聞いたことがあるのですが、自然界の力をさえぎり、人力で変えてみせると意気込んだ数日間の成果を楽しみにもしております。
それにしても、人の見方ってあることがきっかけで180度変わるものです。寝太郎の周辺の住民も『殺してやろう』というヘイト(憎しみ)から『寝太郎さまのお陰』とリスペクト(尊敬)に変わるのですから。でもお母さんだけは最初から村人に何と言われようと、飢え死にしては可哀想なので日夜、おにぎりを作って愛情を注いでいた訳です。他人と親子の関係も上手く物語っています。今も昔も変わらないものですね。
短い梅雨と暑い夏、そしてお盆を過ぎて朝晩は涼しくなりました。お米(稲)には適度な水と適度な日照、昼と夜の寒暖の差が必要とされています。田植えまでは難産でしたが、何とか今年も無事育っていますのでご安心下さい。早く植えた稲はもう穂が出ていますよ。しっかりご飯を食べて、次の新米をお待ち下さいネ!
私自身に言い聞かせる今回の結論です!
『睡眠は大事!やる時はやる!親子の愛はいつの時代も変わらない!』

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お米購入者向け新聞(8月号)---読者は何人ですか。
いいですね。その、友だちの娘さんも喜んでおられるでしょう。

現役で担任を持っていた時は、「学年通信」を発行していました。
担任を外れて、図書館担当になった時は、「図書館通信」を月1ペースで発行していました。
生徒さんや同僚が読んでくれて、質問されたり、あれ、面白かったですね。などと、言われるとうれしくて、また頑張る自分が居ました。

「はるかぜさん」、新聞発行、続けてくださいね。
三年寝太郎は山口県のお話でしたね。
稲作に水は欠かせない。法律でも水(水利権)の問題は難しいようです。
さて、寝太郎さんは課題は難しくすぐには解決できず、三年も寝て考えていたのでしょうか。
寝太郎さんには申し訳ないですが、今はパワーショベルやクレーンもあるので楽になりました。
昨年の呉の豪雨災害の被害箇所もまだ、手が着けられていないところがありますが。
さて、新米ですか。
私も兄の所からお米をもらって(買って)食べています。
安心して食べることができます。
春の田植えと、秋の稲刈りには馳せ参じ、微力ながら手伝います。
寝太郎さんのように大仕事はできませんが、小さなことからでも他者の力になりたいと思います。
ふと、寝太郎さんが村人たちとコミュニケーションをとっていたらもっと、違ったかもって思いました。まぁ、人それぞれ、個性がありますからね。
苦しい時は村人たちに限らず、つい、大切な人にさえ嫌なことを言ってしまうこともあります。
「秘すれば花なり秘せずは花なるべからず」と世阿弥も書き残しています。
寝太郎さんは何も言わずに実行!母の育てた優しい心が成した業かと思います。彼は、幸せだったのでしょう。
by お名前(必須) (2019-08-22 17:54) 

はるかぜ

kawaii155cmさま コメントありがとうございます。
新聞の発行部数は1部です(笑)お米購入者は10名未満おられるのですが、私の人となりを知っているのはこのご家族だけなので…でも最近、うちの娘にもお米を渡す際に(購入者ではなく無償の愛の一環ですが)こそっと、この新聞を添えていますので実質2部です。つい最近、併せてネット公開するようにしたので、数百名(盛っていますが・・・)といったところです。

kawaii155cmさまもお分かりだとは思いますが、個人新聞(先生の場合、公的新聞でしょうが)は書きたい放題なので、楽しいですよ!「新聞も楽しく読んでいます!」という読者からお手紙をもらった際には「未来が明るく」なり、がんばれます!blogもkawaii155cmさまのコメントがあるからがんばれるようなものです!半年も放置していたのに、読者(kawaii155cmさま含め)に申し訳ないなぁ・・・と思っておりました。いろんな辛い事があり、それどころでは無かったのが本心です。
コメント楽しみにしておりますので、掛け合い漫才では無いですが、これからもよろしくお願いします。コメント閲覧する人も多数おられる(こちらはデータ管理できる)ので、kawaii155cmさまの情報はこの世の中に生きておりますよ!できれば、四コマ漫画ブログを早く見たいのが本音ですが、書きためていつの日かアップさせて下さい。私もご紹介させていただきますので!

by はるかぜ (2019-08-23 08:55) 

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