工事費ゼロ円 [社会]
10年以上も前にお隣さんの畑の石垣が崩れ、うちの水路が土砂に埋まり枯れてしまった。
お隣さんは建設会社に重機による土砂撤去を相談するもこの場所までの道が狭く、重機が入らないとのこと。うちの親もこの水路は使っていなかったのでそのまま放置を了承。
何を思ったか、これを私一人の手で復活させることを決意。
藪になっていた竹を切り、土砂にツルが生えているのを刈り、石を一つひとつ手作業で撤去。
溝を上げ、上流から少しずつ水を呼び込む。
昔とった杵柄(きねづか)という例えは少々おかしいが、水は水の流れを覚えているのである。
水は子供のように素直である。
ただ高い所から低い所へ流れるのである。
私も水の流れのように素直に生きたいと感じた。
そして水路は無事復活した。工事費ゼロ円である。
私のような人間がいるから経済は潤わないのでもある。
当初気の遠くなる作業
崩れた部分が分からない程風化
埋まった石の下から水が出てきた
土砂一部は残すも水の流れは復活
隣に咲く梅林は満開。春が来た!