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男の本能と教育 [社会]

最近の多発する事件はゆとり教育の弊害か?と感じていたが、ゆとり教育だけではなさそうだ。

数年前、ある女性から相談を受けたことがある。「付き合っている男性」のことでだった。その男性(同じ世代)は私の知り合いだったからだが、話を聞くと「それは人間の限度を超えており」「私の手に負えない」から「警察に相談するように」助言した。しかし、彼女は警察には行かず、その後も度重なる被害に遭っていたようだ。

同じ男として、人間として考えられない。ゆとり教育というのはこの10年ぐらいの話だが、わたし達が教育を受けてきた30年前というのはスパルタ式、詰め込み式の熱血教師世代による教育だ。その教育を受けてきた人間でもゆとり世代と似た事件を起こす。故に現在の社会の問題である。武田教授によると「頭脳」の問題であるようだ。悪魔に脳を支配されないように脳を健全化しておかないといけない。男が女を愛するというのはどういうことなのか?今一度真剣に考えてみたい。。。

ホンマでっかTVで有名な武田教授ブログより転載↓ http://takedanet.com/2013/10/post_5325.html


「ストーカー殺人と男の本能」


三鷹のストーカー殺人事件は本当に可哀想で、ちょうどテレビのニュース解説をしていたので、途中で涙が出て困ってしまった.夢ある女性が力ずくで押さえつけられて刺された瞬間の彼女の心境を思うと胸つぶれた.

ストーカーの被害を出さないようにするために警察に更に頑張ってもらうこと、家族が注意すること、本人が危険そうな男性と付き合わないことなどすぐにでもやらなければならないことはするとして、日本社会からこのような陰湿で悲惨な事件を壊滅させなければならない。

このブログにも書いているように人間の男性の性欲というのは破壊されていて、動物のオスのような「まともな性欲」を持っていない。これは頭脳の大きさがかなり大きくなった(私は1000CCぐらいが一つの転換期では無かったかと思っているが)時に人間の男性の性欲が頭脳支配になったことによると考えている。

動物でもオスの方が圧倒的に体が大きく力も強い場合が多いが、メスとの関係ではオスが暴力的にメスに対することはほとんど無い。その態度はどんなにどう猛な動物でも、きわめて紳士的でオスがメスに激しく迫っても、メスが拒絶すればどんなときでもあきらめて引き下がる。

「自分の愛している女性を殺害する」というのはオスの性欲に全く反する行為だ。つまり男が女を愛すると言うことは子どもを作る本能だから、その相手を殺してしまっては元々の自分の目的が達せられない。こんな事が起こるのは人間の男の性欲が完全に破壊されていることを示している。

もちろん「愛する女性を殺す」と言うこと以外にも人間の男の性欲が破壊されている証拠は多いが、このことはまた別の機会に整理をしたいと思う.ここでは、できるだけ早くこのような悲惨な事件を無くす具体的な手段を考えたい。

もちろん、本人(女性)が危険そうな男性と付き合わない、付き合っても深くならないようにする、家族が注意するなどが最も大切だが、本質的には男性の破壊された性欲というのは、性欲が体で支配されず頭脳で支配されているからだ。つまり男性の性欲の9割ぐらいがすでに「幻想化」しているからでもある。

ストーカー殺人は生物としての男の本能で起こるのではなく、幻想で起こっていることを正しく認識することがまず大切だ。

幻想は頭脳で生まれるので、頭脳を正しくしておく必要がある。そして頭脳を正しくするのは教育である。幼児の時には親が、小学校ぐらいになったら先生がくり返し、「力の弱いものに力を振るうのは卑劣なことだ。やってはいけない」と教える。

頭脳は繰り返し教えてもらったことに左右される。最近、男女の役割を固定することに対する抵抗が強いので、「男の子らしくしなさい」ということが言いにくくなっているが、女性が子どもを産み、男性の力が強いという生物本来の特徴はそれほどすぐには変わらない。だから、より現実的に考えて、男の子に「立派な男性として振る舞いなさい」という教育を強くすることが求められる。

(平成25年10月10日)武田邦彦



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