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一粒の種 [社会]

昨日、留魂録の史実を知って驚いた。

囚人:沼崎吉五郎が17年間も獄中で後生大事に保管していたということもさることながら、松陰はボタンの掛け違いで、もしかしたら死ななくても済んでいたということである。


1858年(安政5年)、松陰は藩に対し、幕府の老中であった間部詮勝暗殺計画のために武器の提供を申し入れた。驚いた藩の重臣たちは、松陰を野山獄に投獄し、翌5月、幕府に上申のうえで江戸に向けて松陰の身柄を転送した。幕府の評定所で、悲劇的なボタンの掛け違えが起こる。上記の経緯により、松陰自身は、当然、幕閣も松陰の計画を承知しており、その嫌疑取調べのために東送されたものと思い込んでいた。しかし事実は異なっていた。幕府が松陰を召喚した目的は、安政の大獄で召喚された梅田雲浜との交友などの嫌疑についての取調べであった。よって、暗殺計画には一切触れることなく、松陰の評定所での詮議は終了し、長州藩邸に戻ることを許されようとしていたのである。しかし、自身が萩の野山獄に投獄された経緯から、松陰は、老中暗殺計画を自ら自白するという挙に出たため、一転して嫌疑は重罪に変わり、小伝馬町に投獄される。

しかし、人の死というのは自殺以外は無駄死になど一切無いのだという。松陰の死から、門下生たちが明治維新に向けて全てが動き出すことを歴史が証明している。

歴史家で、松陰の死を「一粒の麦」に例える人も居る。旧約聖書にあるらしい。イエス・キリストもそうであった!…と。

昨日、今年の米の籾(種)を植えた。一粒の籾から芽が出て、根を張り、分けつして、多くの米の粒を産み出だすのである。精一杯生きていれば、世の中に無駄なことや偶然など一切無いのだろう…何かを教えてくれる為、何かを次に産み出だす為、何かを変える為に存在する。

ドラマ「花燃ゆ」も4ヶ月でシーズン1が終わった。私の予想だが、文の夫「久坂玄瑞」が死んで明治政府樹立までがシーズン2(8月迄)、小田村伊之助と再婚してからの半生がシーズン3(12月迄)といったところだろうか?

今まで見逃した人は明日4月29日(水・祝)、NHK総合で総集編があるそうだ。午前8:15~9:00 前編、午前9:05~9:50 後編とのこと。

第二の維新の時代を生きている現代。このドラマには、何かのヒントが大いにあると思うのは私だけだろうか?

http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/

最期の言葉.jpg


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