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コミック「まだ、生きてる…」 [コミック]

本宮ひろ志氏の2007年の漫画「まだ、生きてる…」①②を読んだ。

本宮ひろ志氏といえば、「サラリーマン金太郎」や「俺の空」が有名らしいが、いずれも読んだことがない。

コンビニに陳列しているコミックで面白そうな表紙(原始人みたいな格好)と裏表紙の解説(離婚し、家族も退職金も年金も無い中で老後、山の中で生きていく・・・そんな内容だった)に惹かれ、読んでみた。

コツコツと真面目に定年退職まで働き続けた経理一筋のしょぼくれた男。退職金が振り込まれると同時に、妻と娘と息子に全財産を持ち逃げされ、所持金は1万6千円。故郷の田舎で死のうとロープを買って山奥へ。自殺は成功したかにみえたが、目が覚める。そこから「死ぬまで生きる」と決意し、自給自足の生活が始まる。

昔、おじいちゃんに育てられた時、鹿の家族と出会った時の言葉を思い出す。「ナベ・カマ持たねえで所帯はって子供育てて・・・苦労とも思ってねえ」「人間が一番バカじゃ」「食うだけじゃあきたらず、戦争までおっぱじめて殺しあってのぉ」この一節に私は何だか救われた氣がする。

最近、私の同級生が小さい子供を残して亡くなった。私たちは何のために生きているのか?自問自答している。

寿命にはいろいろとある。80や90歳で亡くなり「大往生」と言われることもあれば、胎児でお母さんのお腹の中で亡くなる場合だってある。その命の寿命(いわゆる天寿)を全うしたのだろう。

前記の小さい子供を残して亡くなった同級生と比べれば、私なんかはまだ幸せだ。離婚したとはいえ、二人の子供もそろそろ一人で生きていける年齢になってきた。ここまで見届けてこれたのだから・・・。子供が就職して、結婚して、子供を持ち・・・その頃まで生きて見届けたい!それは今の時点では欲に値するのだろう。

この漫画の主人公:うだつのあがらなかったサラリーマン:岡田憲三のように山の中でひっそりと暮らし、文明という社会には属していないが、地球の背中で暮らす生き物としては立派な社会の一員である。「食べることのみ考えて、死ぬまで生きる」結局のところ・・・人間も動物なんだからシンプルに生きたのでいいのかもしれないなぁ・・・。

今年は益々コミックにハマリそうである。深い世界観があるし、映画と違って、自分のペースで自分の頭で考えながら読み進むことが出来るので脳の活性化にもなるのではないのかな?

これは決して、愚民化政策の3S(Sports・Screen・Sex)にハマるのとは一線を画していると思うのは私だけだろうか?


まだ、生きてる… (ヤングジャンプコミックス)

まだ、生きてる… (ヤングジャンプコミックス)

  • 作者: 本宮 ひろ志
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/07/19
  • メディア: コミック


まだ、生きてる… 2 (ヤングジャンプコミックス)

まだ、生きてる… 2 (ヤングジャンプコミックス)

  • 作者: 本宮 ひろ志
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/08/19
  • メディア: コミック

 


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