コミック「彼女と彼女の猫」 [コミック]
新海誠原作「彼女と彼女の猫」(アフタヌーンKC、漫画:山口つばさ)を読んだ。
新海誠といえば・・・今、公開中の映画「君の名は。」が興行収入100億円を突破したとのことで、スタジオジブリの宮崎駿に次ぐ日本アニメの若手(といっても40代)クリエーターとして世界が注目している人物である。
「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「もののけ姫」「踊る大捜査線THE MOVIEレインボーブリッジを閉鎖せよ!」「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」に次ぐのだから凄いことは間違いない。でも我々世代からの表現で言うと・・・「南極物語」を超えた!とか「E.T.」「マトリックス」「ハリーポッター」「ラストサムライ」「アルマゲドン」に迫る勢いといった方がわかりやすいだろうか?
このアニメ版は観たことがあるから、最近、私の中でハマッテいるコミックで読み解こうと思って借りた。
しかし、内容は全く違っていて(タイトルをテーマにした感覚は同じだが)期待を裏切られる感じだった。
アニメもこの作品も、ある女性に飼われている猫の視点で描かれているのは一緒。現代に対する風刺を利かせた一面が新海誠氏の顔や表情や語り口調を見てもわかるが、そのワールドなのだ。宮崎駿氏が古き良き日本の代表者ならば、新海誠氏はその次の世代の表現者である。今の若者は更にその次の世代だからまた新たな表現者が新時代には現れるのだろう。
息子もこの我々世代(新海誠氏:43歳)の作品に初めて触れたらしく、「秒速5センチメートル」ジャンルは少し違うけど面白いよ!と薦めたら即借りたのが嬉しかった。
今はギリギリ共存しているのかな?①古き良き日本②我々世代の新感覚(古き良き+新世代)③全く新しい世代。
もしも「君の名は。」から入った人には・・・「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」お薦めです。「秒速5センチメートル」のDVDは何回も観たのですが、その後読んだ同名のコミックの方が面白かった!と感じたのは、最近の私がコミックにハマッているだけなのかもしれませんが、セットで楽しむことをお薦めします。新海ワールドは映像の妙味、しかし原作の面白さ。アニメといい、漫画といい奥が深い世界です。商業的にも成功しているのが良さを実証しています。