公立高校の甲子園出場 [社会]
春の選抜高校野球(春の甲子園)出場校が決まった。我が中国地方からは呉市立呉高等学校が選ばれた。本当におめでとうございます!心よりお祝い申し上げます!
というのも、私はその高校で2003年から毎年「産業社会と人間」という授業で1年生約160名を前に1時間半の「ライフプラン~これからの人生をどのように設計するべきか?」という題目の講演を依頼されて行ってきた。確か5年続けたのではないだろうか?ということは延べ人数800人の生徒+先生20人の820人が私の話に耳を傾けてくれたことになる。
その高校は戦後、家庭科専門校としてスタートしているので女子高だったが、平成10年(1998年)に男子生徒も受け入れる総合学科として生まれ変わる。私が最初行った時も約9割が女子生徒で圧倒された記憶がある。
その後2007年に甲子園出場経験のある監督を招聘し、設備を含めた野球部の強化を行い、10年後の2017年初出場を果たすのである。昨今の高校野球は私立高校が県内外から有力選手をかき集め、全寮制などで食事やトレーニングマシーンを作った肉体作りを行っていく。私の息子も高専からの甲子園を目指していたが、近所の私立高校は全寮制で食事はご飯1日一升(茶碗10杯)がノルマなんだとかで、体も180cm級の選手がゴロゴロ。そんな中で地元の中学校から公立高校へ進学し、限られた財源の中での設備で創意工夫し、親の愛情のこもった手弁当でがんばって(相当に私の個人主観ですが)甲子園出場を果たすことがどんなに大変で凄いことか。昨年我が山口県から出場した高校ナインのほとんどが県外メンバーだったのに驚いた記憶がある。
さて、2006年で私のライフプラン講演は終わったが…講演の1時間半の内の1時間は「言霊(ことだま)の不思議」と大切さだった。その時の1年生~3年生が「ツイてる!ついてる!」他の良い言葉を口癖にしてくれていたとしたら?…しかも、それが伝統となり口述継承されたとしたら?…そして実力のある監督が指導し、市の財源応援もあり設備バックアップもあり10年後の甲子園出場へと繋がったとしたら…?と勝手な想像をするだけで嬉しくなる。
春の選抜はこの中四国地方に限れば、9県中5校しか選ばれない。秋の県大会で優勝か準優勝しても山口県のように選ばれない場合もある。中国大会や四国大会で優勝か準優勝しなければならないのだ!カープのある幼い頃から野球に親しみ、しかも県内外からつわものどもの集まる野球王国広島県で公立高校が春の選抜に出場するのは至難の業だろう…。
呉市立呉高等学校、のどかな環境の中にある素晴らしい高校です!本当におめでとうございます!ひと昔前少しでもご縁があったものとして陰ながら応援しております。本当に「ツイてる!」