日本の歌百選 [教育]
文化庁が世代を超えて歌い継ぐ「日本の歌百選」の募集を始めたそうである。
~家族で一緒に歌える歌、子供や孫に歌って聞かせたい歌、次世代に残したい歌~日本語の歌詞であればジャンルは問わないという。
先日、うちの娘(小学1年)が一人で歌を口ずさんでいた。
「うさぎおいし、かのやま、こぶなつりし、かのかわ・・・」
あの「ふるさと」である。
この夏、子供達を山口県周南市の大津島で開催された臨海学校(1泊2日)に行かせた。そこで日本の唱歌・童謡をご指導いただいた。その時のしおり(我は海の子をはじめ唱歌の歌詞がいくつも載っている)を見ながら歌っていたのである。子供も楽しい思い出となったのだろう。
今の子供達にこの歌詞の意味が分かるかどうかは別として(田舎育ちの私もさすがにウサギを山で追いかけたことはないが(キジはある)、小さい頃、いとこと川でご飯粒をえさに魚釣りしたのを思い出す)日本の美しさを伝えていきたい歌のひとつである。
この歌には別の思い出もある。
数年前、広島で大学生たちが横田滋さん早紀江さんご夫妻をお招きして拉致問題の講演会に参加した。拉致された横田めぐみさんは広島の小学校に卒業までの数年間過ごされた。最後に横田夫妻を囲んで会場の方と全員でこの「ふるさと」を歌ったのである。横田滋さんは涙ぐんでおられた。おそらく一番楽しかった小学校6年までの風景(ふるさと)をめぐみさんはいつも思い出していたのではとも語っておられた。めぐみさんも日本を思いながらこの歌を一人で歌っていただろうか。
歌詞が素晴らしいのでここで改めて残しておきたい。
みなさんは次の世代にどんな日本の歌を残したいでしょうか?
兎(うさぎ)追いし かの山 小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今もめぐりて 忘れがたき ふるさと
如何(いか)にいます 父母 恙(つつが)無しや友垣(ともがき)
雨に風につけても 思い出ずる ふるさと
志を 果たして いつの日にか 帰らん 山はあおき ふるさと 水は清き ふるさと
戦前から伝わる日本の伝承音楽には確かに心響くものが多数あります。
日本むかし話が好きなんですが、因果応報といったニュアンスの事柄をはじめ、道徳というのがすんなりすりこまれている昔の楽曲をはじめとする作品群は、とても印象深いです、もちろん今の音楽にない美しい響きのあるも特徴的ですね。
by オオタ (2006-09-10 04:52)
日本はひとつの特有の文明を築いているのだと思います。わびとかさびとか儚(はかな)いものに美を感じる。情緒の豊かさとか。また、むかし話には勧善懲悪も分かり易く描かれていますね。悪いおじいさんと良いおじいさんが対照的に。因果応報もそうですね。情けは人のためならず。古池や蛙(かわず)飛び込む水の音という俳句を英語訳で聞くと外人は蛙が何匹も一斉に飛び込む音(ボチャボチャと)を想像するそうです。日本人は一匹ですよね。ポチャン・・・波紋の音まで感じるような・・感性の違いですね!
by はるかぜ (2006-09-10 20:53)
素敵なお話しですね(><)
なんだか私も涙が・・・海外にいると、ひょっとして
ひょっとした時に家族や親戚、祖父祖母に何かあっても簡単に
帰国が出来ないかもしれないのと、日本では当たり前に出来たり、
あるものでもこちらでは一苦労しないと出来なかったり・・・
そういった意味で「ふるさと」を思う時があります。
私も大好きな曲の一つです。
by *Takako* (2006-09-16 06:04)
海外での生活はいかがですか?私の4・5代前のおじさんがペルーに移住されました。大変苦労されたそうです。お孫さんとうちの父と文通のやりとりがあったそうですが、3世4世となると日本語もできなくなるのでしょうね。やりとりは途絶えたそうです。
日本とアメリカの架け橋としてがんばってくださいね。ふるさとを忘れずに!Takakoさん
by はるかぜ (2006-09-16 21:19)