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職業選択の不自由 [精神世界]

世界では身分制度により、生まれて死ぬまでその仕事(生まれた環境)以外にはつけない国もあるらしい。

 今の日本では職業の選択が自由である。(江戸時代まではそうではなかったと思うが)自由であれば何をやってもいいのだが、逆に何をやったらいいのか分からないくらいだ。

 大阪にいた際、就職活動するにあたって当時(平成3年春)、私の場合何がやりたいというよりこれからどんな時代が来て何が必要かを考えた。

 やはりコンピュータの時代だろうと考えた。当時の選択した授業の中心がコンピュータだったのも多いに影響している。ハードを作るというよりもソフト(システム・仕組み作り)を作ることに興味を持った。メーカー系ソフト会社など数社受けた。

 しかし、地元(山口)に就職して欲しいという親の希望もあり、親が紹介する(いわゆるコネである)実家近くの大手製缶メーカーの就職試験を受けた。まず学校OBと会い1次面接、2次面接、最終面接は東京でということになり、高校時代の親友を頼って下宿に泊めてもらうことに・・・

 その晩、彼に明日受ける会社は、ビール缶片手にほとんどの缶はここの会社が作っている云々と熱く語ったのを覚えている。 翌日の筆記試験、役員面接でも熱く語り、無事終了。同じ受験仲間と来春会おうと約束し解散。正直ホットした。これで就職活動も終わりだ!受かったと内心思った。結果は数日後通知されるとのことで実家に戻った。数日と言いながら普通すぐ来るらしい。しかし、待てど暮らせど来ないのである。待ちくたびれて問い合わせてみると「残念ながらご縁がありませんでした」と。真っ青になった。この会社に行くつもりでほとんど就職活動をストップしたからだ。

 それから焦って同じ地元にあるメーカー系ソフト会社(実家からは100キロほど離れるが)に猛アタックし無事内定。そこで今のカミサンと出会うことになる。もし、製缶メーカーに就職していれば今の自分はいないし、今のカミサンや子供とも出会えていないことになる。やはりあの不合格は神さまの計らいだったのだろう。ありがとうございます。

 実は素晴らしい偶然がその後もあるのである。

 私が就職活動していた時はまだバブルの最後の方だったので引く手あまただった。しかし、翌年から失われた10年というバブル崩壊の始まりである。

 東京の面接の際、泊めてもらった親友が就職活動する年は厳しく、就職難の時代だった。人物も素晴らしく、有名大学しかも体育会に所属していたら真っ先に決まる人材でありながら中々決まらないというのだ。 その彼が最後に受けたのが私が受けた、あの製罐メーカーである。面接官に何故受けたのかを聞かれると「高校時代の親友が御社を受ける際、御社のことを熱く語っており、それがきっかけとなって御社のことに興味を持ちました。」と素直に話したそう。面接官も私のことを調べたみたいで「そうですね、お友だちは残念ながらご縁がありませんでした。」と。

 でも私の親友はそれがご縁でめでたくその製罐メーカーに就職、しかも彼は職場結婚し、今ではかわいい子供もいる。結婚式に呼ばれた際、スピーチを頼まれ「私が落ちていなければ今の彼はありません」みたいなことを言ったと思う。

 全てに偶然はないのだと、この一件を思い出してもそう思う・・・

人生はまさに一期一会!

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オオタ

いちどコメントしましたがきえてしまいました。
今回のブログ、いつも以上に集中してよみこませるノンフィクションなおもしろい感動日記でした。
さかのぼって考えると意味のないことはないんだなー、ということを教えていただきありがとうございます。
毎日こうやって、着目していく人生の観点を教示していただいているので、刺激的です。
 それにしても、劇的に近いストーリー、短編小説でした。
by オオタ (2006-10-29 04:49) 

はるかぜ

So-netBlog混み合うことが多くご迷惑おかけします。それだけ利用者が増えているということでしょうか?めげずにコメントありがとうございます。
来月早々高校生の前で職業をいかに選ぶのかというお話があり、その布石です。その子達もこのブログ見るかもしれないので・・・全ては偶然ではないことを私の体験から感じてもらおうと思っています。私の場合、就職(職につく)というよりも就社(会社に就く)だったなぁ・・・ネームバリューで決めていたかもしれません。でもこれからは、何がやりたいか!何が出きるのか!自分の特性は!得意分野は?楽しくできることって何?自分の使命は?まさに職に就く時代だと思います!
by はるかぜ (2006-10-29 10:07) 

オオタ

その通りだと思います。
生まれ、はたさなきゃならない使命というのはあると思います。
楽しい を選んでいきたいです。
とにかく ピン とくるお言葉ばかり
by オオタ (2006-10-29 10:11) 

わしも、思い起こせば、
「あの一本の電話が」とか、
「あの一通の手紙が」とか、
人生を変えた些細な出来事がたくさんあります。

はるかぜさんとも行きましたが、江田島の兵学校にいろんな人を誘います。
HM村君などは、とうとう靖国神社に参拝するようになりました。

「出藍の誉れ」というものですか・・・
by (2006-10-29 11:53) 

はるかぜ

今日見たブログではお金の有り余る生活から放火の被害を受け、生死の淵をさまよい、今の人生の使命に目覚めた方もおられました。数年前に受けた研修の講師は、ある会社を経営、順風満帆な最中に放火され、全身大やけど、会社もどん底からの再スタートを切られた方のお話でした。お二人とも偶然ではなく必然だったことを語られておられます。儲けたお金は一部寄付しないと事故か火事に遭うという体験談をおっしゃっておられた会社の経営者の方のお話からもやはりそうなんだと納得させられました。
by はるかぜ (2006-10-29 18:35) 

オオタ

お金は、念はつよくこもっている、(そのお金のために死んだ人もいるなどなど)ために、入ったら流すようにしていかないとだめだと、江原さんが本でいってました。一部寄付というおはなしは納得
by オオタ (2006-10-29 20:05) 

naonao

「偶然はないんだよ」とよく言われてますが、本当はるかぜさんのこの体験記も必然、こうなるようになっていたのですね。
「人生は悪い方向には進んでいかない。その部分だけ取り出してみると悪いように思えても、全体から見たら全てはいい方向に進んでいる」と旅先で会った人が言っていたのを今また思い出しました。
それと確かに今は自由すぎてどう生きていいのかわからなくなってますね。選択の幅が拡がるのは素敵で素晴らしいけども、かえって混乱を招き、生きにくい時代なのかもしれません。
by naonao (2006-10-29 21:24) 

sima

まさしく、一期一会...
はるかぜさんの「この話」を読みながら、
私自身に起きたデキゴトを改めて考えてみました。
考えれば考えるほどに、偶然ではなく「必然」だと思いました。
このblogでも出逢いも「必然」だと信じています。
*教えて頂いた「ペイ・フォワード(映画)」、
 さっそく購入して観てみました!
 愚直に感動してしまいました。
 素晴らしい映画を御教示いただきまして、
 本当にどうも有り難うございました!
by sima (2006-10-29 23:03) 

はるかぜ

>「人生は悪い方向には進んでいかない。その部分だけ取り出してみると悪いように思えても、全体から見たら全てはいい方向に進んでいる」naonaoさんありがとうございます。とても勇気づけられるお言葉です。感謝!
by はるかぜ (2006-10-30 11:49) 

はるかぜ

ブログでの出会いも不思議ですね。お会いしたこともないのに情報の共有ができる(オオタさんや鬼瓦さんは友だちなのでお会いしたことはあるのですが)。新しい時代の幕が開いている氣がします。設定の仕方が分からなかったのですが、simaさんのブログno goalsやっとお気に入りに登録することができました。これからもよろしくお願いします。
ペイフォワード・・・ブログでもご紹介して下さって嬉しいです。私の一言が何かのお役に立てた瞬間を感じました。忘れていた映画です(笑)。
by はるかぜ (2006-10-30 11:59) 

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