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回天記念館 [歴史]

 この夏、山口県周南市大津島(JR徳山駅から徒歩で徳山港へ。そこからフェリーで約40分)にある回天記念館(水曜日年末年始休館)に行きました。せっかくなので、おすすめのポイントなどを紹介します。本日(9月16日)より上映される映画「出口のない海」(人間魚雷回天をテーマ)が公開されると拝観者も増えると予想されるからです。

 回天記念館に行く途中に養浩館(資料館)があります、回天記念館拝観後行かれた方がより理解が深まります。

 記念館に入る道には回天搭乗員としてなくなられた方々のお名前が刻まれた石碑が並んでいます。ここはお墓と同じです。毎年慰霊際があり、戦友たちが足を運ばれるそうです。出身県とお名前が刻まれているので、自分の県を探すと感じるものも多いと思います。記念館に一番近い石碑には回天を考案した青年士官、黒木大尉、仁科(にしな)中尉のお名前があります。

 入館料300円を払い、ガイドさんにいろいろと質問すると丁寧に答えてくれます。館内の壁面に書かれている歴史解説を読むと開戦に至るまでから終戦まで時代の背景を知ることができます。
 視聴覚室では2本のビデオ(各25分)が分かりやすく回天と搭乗員の心情などをまとめているのでこれを見てから遺書など拝見されるのがお薦めです。「時代の証人」と「回天物語」の2本があるが、時間的に二本とも見れないという場合、私のお薦めは「回天物語」です。

※「回天物語」に出ておられる元記念館館長さんが、養浩館の館長として今も時代の語り部としてご活躍をされておられます。ビデオを見て後から養浩館に行って生のお話を聞くことが出来ます。旧海軍軍人で同期の多くの方が回天作戦で亡くなられておられます。

 研修室には元女子挺身隊長から見た「回天紙芝居」や参考資料があるので、ガイドさんに聞くと見せてもらえると思います。

 予備知識を得た上で、遺書や遺影などを見るのが良いと思います。
 
 館内の柱にも遺書が刻みこまれています。

 回天作戦による戦没搭乗員のお写真が戦没年月日順に並んでいます。

(私なんかは、子供と同じ誕生日に戦死された方を発見しましたが、熱いものが込み上げてきました。また、終戦後にお二方が自決されておられますが、ガイドさんにお聞きすると「今の私たちからすると想像もできないと思いますが、お一方は回天の教官の方で教え子が亡くなり、自分が生き残ることが耐えられなかったのでしょう。」※後日、その方の遺書を本で読んだが、まさにその通りの遺書でした。)

 記念館の外には、回天のレプリカ、実際に訓練した海が一望できる場所、墓標、長島茂雄氏(元巨人軍)が寄贈した石碑、遺書が刻み込まれた平和の鐘などがあります。

 今度、出口のない海の撮影で使用された回天内部が記念館に寄贈されるとのことです。内部はどのようなものだったのか?展示されれば私ももう一度行ってみたいと思います。

 養浩館(第二資料館)では遺影、遺品、ビデオの上映や御土産物(回天の本や手ぬぐいなど)などがあります。館長さんがおられたら、当時の貴重なお話を聞くことができます。

 途中の小学校の運動場(元々兵舎があった場所)の中に当時の倉庫や研究室跡などがあります。

 記念館から徒歩15分ぐらいで、回天発射基地跡があります。ここから南方へ向けて回天を載せた潜水艦で出航していかれました。トンネル内に回天を載せたレール跡もあり、トンネル内にパネル展示もあります。

 何か今でも私たちに訴えかけてくれているような気がします。

 食材持込となりますが、バンガロー(周南市が運営)に宿泊(予約要)することもできますし、大津島の魅力に取り付かれ民宿を始めた方もおられ(一日一組限定)ます。そこからは発射基地跡からの瀬戸内海が一望できるそうで、夕日が海に沈むのも見ることもできそうです。

 ※帰りのフェリーの時間との闘いとなりますが、もう一度ゆっくり行きたいなぁと思っています。


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ロヴェルト

はじめまして。回天記念館に行かれたのですね。黒木大尉や仁科中尉のことは小学生の時に本で読んで以前から知っていました。最近、彼らの遺書を読み(現代語ではなかったので少々読みづらかったですが)考えさせられるものがありました。機会があればお会いしたいと思っております。玄米についてのお話も聞きたいです。
by ロヴェルト (2006-09-16 18:40) 

はるかぜ

ロヴェルトさん、ありがとうございます。小学生の時にとは恐れ入れいます。私が小学確か3,4年生の頃親に連れられて大津島に行きました。こういう歴史があったことを伝えたかったと先日言っていました。その時は海がきれいだなぁとしか記憶がありません。しかし子を持つ親となり同じ事をしている自分がいます。小学3年と1年の子どもを連れて今年行きました。30年後には分かってくれると思います。実は今日、出口のない海を見てきました。いろんな場面で泣けました。おそらく泣く映画ではないかもしれません。私にとっては何故か「回天」は身近なもので・・・。いろいろな遺書が引用されていました。分かる人には分かる内容です。是非ロヴェルトさんも映画館でご覧ください。(松竹の回し者ではありません)
いつか玄米による健康法書きたいものです。お楽しみに!
by はるかぜ (2006-09-16 21:06) 

naonao

はるかぜさんのこの説明と回天記念館のHPで、実際に足を運ぶときのかなりの参考になりますね。
私が行くときまで(いつ行けるでしょうか)このブログは(ずっと永遠)残ってますよね?(記事は無制限にブログとして残せるのでしょうかね)

ところではるかぜさんに出会ってから私のほうもたくさんの影響を受けてます。いろんな方のブログを読むようになり、特に精神世界に再びアクセスするようになり、何だか不思議な感じです。今までは何か悲劇的なことや落ち込むことがない限り、精神世界の本を読んだり、そういう話のできる友達に会って話したりすることはなかったのですが(悲しいことが起きると途端に精神世界に走ると言うのがいつもの私のパターンでしたが)今はほどほどに幸せで、たぶんかなり人生を気楽にエンジョイしてるのですが、そういう状態で精神世界にアクセスすると言うのがとても稀有です。大抵幸せなとき、物事が順調なときはあまり精神世界のことも考えたりしてきませんでしたし、一定の期間精神世界の本など読み漁ると飽きる時期があって、しばらくそれは放っておくのが常でした。
まあ長らく放っておいたので(笑い)また精神世界に親しむ時期が来た、ということなのかもしれませんが、はるかぜさんのブログとぐるぐるさんのブログ中心に、楽しんでいきます。今後もよろしくお願いします。
by naonao (2006-09-17 22:52) 

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